ネットショッピングが多くなり、自分の服のサイズを測る機会がふえました。
業界の標準的な測り方がをまとめました。一読すれば一通りできるようになります。
*最近は誰でも採寸をする時代です。 お店独自の測り方も目立ちますので、買い物の際には注意しましょう。
メンズ服のサイズ測り方|あらかじめ知っておくこと
正確な情報を出しているはずの所でさえズレたりしますが下記の前提を知っていれば予測がつきます。
掲載場所 | 公式HPなど | ウェブショップ |
計測箇所 | 型紙から出している数値 | 実物を計測した数値 |
精度 | 正確 | 人によって変わる |
*注意 | 設計と実物がズレている場合がある | 股上/ヒップ/ワタリは正確に計れない |
【良くある勘違い】
一周を表記する箇所と平置きでの幅(一周の半分)を表記する箇所があるので要注意。
基準点(N点)バックネックポイント
着丈などを衿の下から測っているのは、ここから測っているためです。
服の設計の基準点がN点です。
これを知らないと、少し戸惑います。
N点= 首の後ろ、出っ張っている骨/第七頚椎
*下を向くと出っ張る骨が確認できます。
洋服の基準点で、着丈や肩幅を測る始点になります。衿があってもN点から測ります。
ズレた所から測っている感じがするのはこのためです。
7つのアイテムのサイズを測る箇所
下記のアイテムごとの測る箇所です。
下記のようなテープメジャーを使用して測ります。下記はイタリアのテーラーで使われているタイプでトリコロールカラーが特長。カッコイイ道具から入っても気分が上がりますね。
【Tシャツ】の測り方
- 身幅=脇下直下〜脇下直下(平置き)
- 肩幅 = 肩先〜N点〜逆の肩先
- 身丈=首のサイド縫い目〜裾まで
- 袖丈=肩先(縫い目の境)〜袖先
Tシャツは「身丈」を測ります。
*着丈=N点〜裾まで
基本的にはTシャツでは着丈は使いませんが、お店によっては誤って使っているところが見当あたります。
【ニット】の測り方
- 身幅=脇下直下〜脇下直下(平置き)
- 肩幅 = 肩先〜N点〜逆の肩先
- 身丈=首のサイド縫い目〜裾まで
- 袖丈=肩先(縫い目の境)〜袖先
Tシャツと同じくニットも「身丈」を測ります。
*着丈=N点〜裾まで
基本的にはTシャツでは着丈は使いませんが、お店によっては誤って使っているところが見当あたります。
【シャツ】の測り方
- 身幅=脇下直下〜脇下直下(平置き)
- ユキ丈=N点〜 肩先 〜 カフス端
- 着丈=N点〜 裾端
- 首回り=釦の中心〜ボタンホールの前端(ボタンを止めた時の一周)
シャツを買う際は首周りのヌード寸にゆとり1.5cm〜2cm足したサイズを買います。
(例)ヌード首周り寸法39cm➡商品はネック41cmを買う。
【デニム】ジーンズの測り方
- ウエスト=ベルト脇〜ベルト脇(平置き)
- ヒップ回り=尻周り(ウエスト〜18cmの所*リーバイス公式方法)
- 前股上=股下の縫い目〜前上端(縫い目に沿って)
- 後股上=股下の縫い目〜後上端(縫い目に沿って)
- わたり幅=内の縫い目に直角に幅を測る。(*正確には出ないので目安として)
- 股下=股下の十字の縫い目〜裾まで
- 裾幅=裾下の幅
デニム業界での股上はこの測り方がほとんどです。
【スーツ上衣】(ジャケット)の測り方
- 身幅=脇下直下〜脇下直下(平置き)
- 肩幅 = 肩先(縫い目)〜N点〜肩先 *必ずN点を経由します。
- 着丈=N点〜裾まで
- 袖丈=肩先(縫い目の境)〜袖先
- 中胴=ウエストの一番細い部分の幅(平置き)
【スーツ組下】(ドレスパンツ)の測り方
- ウエスト=ベルト脇〜ベルト脇(平置き)
- ヒップ回り=腰回りで一番広い所(*正確には出ないので目安として)
- 股上=股下の縫い目〜ベルト上端(平置き)(*正確には出ないので目安として)
*もしくは総丈(パンツの全長を脇で測る)-股下 - 股下=股下の十字の縫い目〜裾まで
- わたり幅=内の縫い目に直角に巾を測る。(*正確には出ないので目安として)
- 膝幅=股下30cmのところを直角に測る。30cmはブランドで変わります。
- 裾幅=裾下の巾
【コート】の測り方
- 身幅=脇下直下〜脇下直下(平置き)
- ユキ丈=N点〜 肩先付近 〜 袖口端
- 着丈=N点〜裾まで
- け回し(裾幅)=裾幅(平置き)
*ラグランは肩位置がわからないのでユキ丈で測る。
以上、主なアイテムのサイズの測り方でした。
他のアイテムのリクエストがあれば足しますので、コメントにどうぞ。
服の部位ごとの測り方
良く測る部位ごとの具体的な測り方です。
肩幅の測り方
- 両肩を平らに整えます。
- 「肩の縫い目」〜「ネックの中心(N点)〜「肩の縫い目」の3点を経由し測ります。
- その数値が「肩幅」です。
身幅の測り方
- 服のボディー部分(身頃)を平らに整えます。
- 「脇下の縫い目」〜「脇下の縫い目」を直線で測ります。
- その数値が「身幅」です。
袖丈の測り方
- 袖と肩部分を平らに整えます。
- 「肩の縫い目」〜「袖口」を直線で測ります。
- その数値が「袖丈」です。
身丈の測り方
Tシャツやニットは身丈を測ります。
- 服のボディー部分(身頃)を裾まで平らに整えます。
- 「ネック横の縫い目」〜「裾端」を直線で測ります。
- その数値が「身丈」です。
着丈の測り方
ジャケットやシャツ、ブルゾンなどは着丈を測ります。
- 服のボディー部分(身頃)を裾まで平らに整えます。ハンガーに掛けた状態でもOK。
- 「ネックの境の縫い目」〜「裾端」を直線で測ります。
- その数値が「着丈」です。
【ヌード寸】の測り方
続いて身体の各箇所のサイズの測り方です。
身体の各箇所の測り方
服のサイズもそうですが、意外と知らないのが自分自身のサイズ。
服は自分に合わせるので、基準となる自分のサイズを知ると服を買う時の最低限の目安になります。
*このブログで紹介している各アイテムの適正サイズはヌード寸をもとに具体的に割り出します。
- 首回り=シャツの衿の位置をグルリ。
- 肩幅=肩先の骨〜N点〜肩先の骨。
- バスト=脇下グルリ。胸回りで一番大きい箇所を水平に
- 中胴=ウエストの一番細い所をグルリ。
- ウエスト=パンツのベルトの位置をグルリ。
- ヒップ=お尻位置で一番出ている所をグルリ。
- 渡り=足の付け根をグルリ
- 膝=膝位置をグルリ。
- ユキ丈=N点〜肩先〜手首くるぶし下
肩幅の測り方
肩幅だけは分かりづらいので少し解説します。
肩幅 = 肩先(骨の角)〜N点〜肩先 *必ずN点を経由します。
肩幅はなだらかで明確には測れません。強いて言うと骨の角を目安。肩線と腕の線の交点あたりを測ります。
正確には測れないのでアイテムごとの手持ちの服を目安にするほうが良いです。
一般的なS/M/Lサイズの目安
服のサイズを測ってきましたが、実際のサイズに落とし込んだ場合にどうなのか見ていきます。
アイテムの種類によっても大きく変わってくるのでここではTシャツに限定してお話します。
身体のサイズから目安のサイズを知る。
表記 | 身長 | チェスト(胸回り) | ウエスト |
XS | 155-165 | 78-80 | 66-72 |
S | 155-165 | 80-88 | 68-76 |
M | 165-175 | 88-96 | 76-84 |
L | 175-185 | 96-104 | 84-92 |
XL | 175-185 | 104-112 | 92-100 |
XXL | 175-185 | 112-120 | 100-108 |
3XL | 175-185 | 120-128 | 108-116 |
4XL | 175-185 | 128-136 | 116-124 |
こちらの表は日本で最も着られているであろうユニクロのサイトより。
上記に自分のヌード寸を当てはめると目安のサイズがわかります。
【例】身長175cm/チェスト90cm/ウエスト/84cm➡Mです。
サイズの測り方【Q&A】
肩幅45cmはメンズサイズでどれくらい?
ヘインズでXSかS。ユニクロならM
定番の「ヘインズビーフィー」と「ユニクロのエアリズムコットン」は最も定番的なサイズ感なので下記に当てはめて判断しています。
肩幅50cmはメンズサイズでどれくらい?
L〜XLで大きめです。(上記の図参照)
身幅49cmはメンズサイズでどれくらい?
Sサイズです。
定番の「ヘインズビーフィー」と「ユニクロのエアリズムコットン」で判断しています。
服を測った数値を表に当てはめるとサイズが割り出せます。
身幅52cmはメンズサイズでどれくらい?
Mサイズに該当します。
身幅56cmはメンズサイズでどれくらい?
XLサイズです。
身幅60cmはメンズサイズでどれくらい?
XXL以上です。ビッグシルエットの場合があります。
【 ネットショッピング 】サイズで失敗しない方法
洋服のサイズの測り方を活かして、ネットショッピングで失敗しない方法を解説します。
最終的にはネットショッピングで失敗しない「サイズの物差し」が作れます。
なぜ失敗するのか? 洋服のサイズ表示の不思議
同じサイズ表記でもブランドごとにゆとり量が違うのでサイズ感はバラバラになる。
①メーカー毎のサイズの違い
上記、代表的なTシャツブランドのサイズデータを集めてみました。
同じく位の身幅でもサイズがバラバラなのがわかります。
私のサイズは一般的には M (L寄り)です。(175cm/65kg/胸囲92cm)
私のTシャツのベストサイズは身幅で50cm(ジャストサイズ)-52cm(少しユトリあり)位です。
上記、身幅の大きい順に並べていますが、その中で身幅50cm〜52cmを青塗りしました。
2cmの間に”XS/S/M/L/XL”まで存在します。「サイズ表記」があてにならないのがわかります。
各メーカーでサイズ表記と実寸は大幅に変わる。
【JIS規格】 「JIS規格である程度決まってるんじゃ無いの?」 洋服のサイズの基準としてJIS規格(日本産業規格)があります。 これで定められているのは身体のサイズです。 例えば、Mなら(身長165cm-175cm)で(バスト88cm-96cm)の人が着るサイズ。 ですが洋服にはゆとりが必要です。各メーカー、ブランドで量が変わります。 ゆとりは、デザイン上のシルエットでもあるので、規格化することは不可能です。 買い物では、さらに海外メーカーや、日本規格が混在するので、混乱します。
洋服の“サイズ表記”はアバウト過ぎるので、頼り過ぎると失敗します。
常に一定なのは数値です。アイテムの全ての数値をチェックするのは大変ですが、
アイテム毎に押さえるべき箇所があります。それは別途、個々のアイテムページで解説しています。
洋服のサイズは “数値” で選ぶ。
②人の感覚はいい加減です。
感覚は正確に記憶できません。時間が経ったり、自分の好みが変わってもすぐ変化します。
トレンドで世の中の大多数が変わると、それに馴れてしまい普通になります。
*今だとオーバーサイズのトレンドがそうですね。なので多少大きくても気になりません。
③体重の変化
気づかないでサイズが変わったと感じることもあります。
今までLサイズだったので、今もそうに違いないとの思い込みもあります。
自分の「サイズの物差し」(データベース)の作り方。
感覚ではなく、常に正確な判断をするには、数値で見るのが一番です。
自分が持っている服を測りデータベース化すると、買い物の時に確認できると、間違いが減りますね。
作ると言ってもメモをしておくだけですが。
「サイズの物差し」の作り方 1.手持ちの服を採寸 2.iPhone等のメモ(もしくはエクセル)に入力 3.買い物の時に参照 以上
簡単ですね。
「メリット」
- サイズ選びの試行錯誤の手間が省ける。(通常は何年もかかります)
- ネットショッピングでサイズの失敗が大幅に軽減。
- データが増えるほど精度が上がる。
- ネットで完結買い物できると、買い物の時間を節約。
そして、なによりオシャレへの近道です。
私は自分の数値を覚えていますが、確認で未だに使います。
データがたまると、実際に試着するよりも精度が高くなっていきます。
iPhoneメモ用
アプリの“メモ”にコピペして使って下さい。
お気に入りのアイテムだけでもOKです。
失敗したサイズも入れると、なお良いです。
ーーーーーーーー以下コピペーーーーーーーー
「カットソー/ニット」
●
バスト巾= 肩巾= 身丈= ★着丈= 袖丈=
「シャツ」
●
見巾= ユキ丈= 着丈= 首回り
「パンツ」
●
ウエスト= ヒップ= 股上= 股下= 渡り巾= 膝巾= 裾幅=
「ジャケット」
●
身巾= 肩巾= 着丈= 袖丈= 中胴=
「コート」
●
身巾= ユキ丈= 着丈= け回し=
↓↓こんな感じで使ってます。↓↓
EXELデータ用
こちらはエクセルでの管理の場合。
簡単なエクセルファイルを作りました。
「サイズの物差し」エクセルデータ。
▶︎無料ダウンロード◀︎
🔽で並べ変えられるので便利です。こんな感じで入力して下さい。
服のサイズ測り方|メンズ【まとめ】
- 商品のサイズ表記をうのみにしない。
- 洋服は数値で見る
- 手持ちの洋服のデータを持っておく。
感覚に頼らずサイズ感が着実に身に付く。
買い物のサイズでの失敗が減ってムダな出費が減ります。
が確実に解決するのでオススメします。
間違いなく変わるのでぜひやってみて下さい。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
分からないこと、質問等あったらコメント欄からどうぞ!
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