冬の必需品マフラー。良いカシミヤマフラーは気持ちよさは格別で、暖かさも抜群です。
消耗品でもないので良い物を一つ持っているだけで、ずっと使えて冬のQOLが爆上がり間違い無しなアイテムですよ。
色々なブランド物がありますが、ここではカシミヤの品質と言ったらここと言われる、世界最高峰のブランドを紹介します。
カシミヤのマフラーと言えば「王道」の英国スコットランドの3大ブランドと、ラグジュアリーブランドの生地も担う「生地メーカー」発の実力派3ブランド、合計6つを比較・解説します。
高級カシミヤはなぜ高い?3つの違い
同じカシミヤ100%でもピンキリがあります。カシミヤの毛であればカシミヤと言えますしね。
ですが高い製品の違いを知っておくと納得感が違います。
このクラスはカシミヤ100%以外のスペックを書いていることはあまりないですが、安い物とはどう品質が違うのか下記3点を説明します。
- 原毛の細さや長さ
- 起毛の違い
- 物作りの思想
1.原毛の「細さ」や「長さ」が違う
細いほど柔らかく、長いほど丈夫で毛玉になりにくい
カシミヤにはランクがあります。カシミヤ100%といってもピンキリがあり、コスパが良いとされる物でも上のランクより品質は落ちます。当たり前に良い物のほうが良いです。
繊維が細いほど柔らかく肌触りが良くなります。
繊維が長いと糸がシッカリ撚られ、毛玉にもなりにくいです。
| – | 階層 | 繊維の長さ | 繊維の細さ | 特徴 |
| A | トップブランド | 30mm〜 | 14μ〜 | トップカシミヤ |
| B | 一般アパレル | 28mm〜 | 15.5μ〜 | 一般的なブランド |
| C | 廉価品 | 〜24mm | 17µ〜 | 安価な量産品 |
2.良いカシミヤは起毛が違う

最高峰は天然のチーゼル(アザミ)起毛
「チーゼル(アザミ)」による起毛で高級カシミヤ特有の「うろこ」のような波打つ表面感や、濡れたような美しい光沢が生まれます。
チーゼルはコロンボ、ロロピアーナ、ゼニア、深喜の工場で見たことがあります。良いカシミヤを扱うところは総じてこれで、金属と違い細かいトゲが繊細な起毛を生みます。
一般的な起毛は金属の剣山のようなブラシで繊細さが違います。
3.物作りの思想🇬🇧イギリスVS🇮🇹イタリア
イギリスは堅牢、イタリアは気持ちよさ
どちらも良い物ですが、物作りの思想が違います。
- 🇬🇧イギリスは高級なカシミヤでも道具としての機能を重視して、丈夫で暖かく。
- 🇮🇹イタリアはとにかく気持ちよく、見た目のファッション性にこだわります。
日本の物作りは英国からの繊維産業の影響が大きくイギリスよりと言えます。
| 🇬🇧イギリス | 🇮🇹イタリア | |
|---|---|---|
| 風合い | 固め | とろみ |
| 耐久性 | 丈夫 | デリケート |
スコットランド製は、厳しい気候に耐えるため「高密度」に織り上げられ、最初は硬めですが耐久性が高く、経年変化でフワフワに育ちます。
イタリア製は、最初から空気を孕ませて甘く織り、新品時からとろけるような柔らかさと落ち感がありますが、耐久性はスコットランド製に譲ります。
私は断然イギリスの物作りが好きです。
カシミヤブランドの系統
ブランドを大別すると下記二種類。
| – | カシミヤマフラー専門 | カシミヤ毛織物メーカー |
|---|---|---|
| ブランド | 🇬🇧ジョンストンズ 🇬🇧ジョシュア・エリス 🇬🇧ベグ | 🇮🇹ピアツェンツァ 🇮🇹コロンボ 🇯🇵深喜毛織 |
- カシミヤマフラー専業ブランドとして名前が上がるのが御三家「🇬🇧ジョンストンズ」「🇬🇧ジョシュアエリス」「🇬🇧ベグ」の御三家。
- 生地屋の中でもカシミヤをメインとするブランドは「コロンボ」「ピアチェンツァ」、日本の「深喜毛織」
どれも品質は世界最高峰です。この中のブランドから選べば間違いはありません。
ラグジュアリーブランドの製品を作っているメーカーも多いです。
カシミヤマフラー名門一覧
「スコットランドマフラーブランド御三家」と「生地メーカー」をまとめました。
A. スコットランド御三家
B. 生地メーカー
6ブランド個別解説
🇬🇧Johnstons of Elgin(ジョンストンズ)
英国マフラーと言えばここ
1797年創業、スコットランド最古の生地メーカー。
英国性らしい高密度に織られた生地は耐久性が高く、最初は張りがありますが、使い込むほどに柔らかさが増していく「育てるカシミヤ」です。
幅35cmはメンズカフラーの標準的な幅で、二つ折りにしてコートの下に垂らすのに丁度良いサイズです。
| 全長 | 幅 | フリンジ |
| 190 | 35 | 9 |
🇬🇧Joshua Ellis(ジョシュア・エリス)
世界一位二位を争う品質でデザイン性が高いチェック柄
1767年創業。英国最古の生地屋。ジョンストンズよりワンランク上のブランドで、ダッフルコート地なども有名。
最高峰のカシミヤの肌触りや、タッチ、見た目のリッチさも別格ですが、豊富な大きなチェック柄がモダンな印象を与えます。
| 全長 | 幅 | フリンジ |
| 186 | 70 | 8.5 |
🇬🇧Begg ×Co(ベグ アンドコー) | Arran
某H社にも納品していたメーカー
某H社の製品も作っていた、最高最高品質のメーカー。御三家の中でもTOPと言っても良いくらいです。多くのハイブランドの製品も手掛けて、中でも代表モデル「Arran」はチーゼル(アザミ)を使用して念入りに起毛させた「さざなみ毛並み」が特徴。
ヌメリのある極上の肌触りと圧倒的な保温性を誇り、価格は高いですが、触れれば納得する品質です。
| 全長 | 幅 | フリンジ |
| 183 | 36 | 8 |
🇮🇹PIACENZA(ピアツェンツァ)
メンズコーディネートに合わせやすい抜群の色目
1733年創業、世界最古級のイタリアン・ミル。Beggと同様に「アザミ」を使った起毛加工を得意としていますが、驚くべきはその価格設定です。
楽天の実勢価格では1万円台後半から手に入り、イタリア製らしい「とろみ」のある柔らかさと、上品な光沢を楽しめます。シルクカシミヤも有名ですが、冬本番はカシミヤ100%が推奨されます。
| 全長 | 幅 | フリンジ |
| 170 | 30 | 8 |
🇮🇹COLOMBO(コロンボ)
カシミヤ専業メーカーで2025年末にエルメスと資本提携
カシミヤなら、ゼニアやロロ・ピアーナにも引けを取らない生地屋。2025年にエルメスが資本を入れるほどの確かな品質。
工場にも行っていますが、仕上げも素晴らしく、ウールでさえカシミヤ並みの見え方になるのは驚きました。
| 全長 | 幅 | フリンジ |
| 180 | 36 | 8 |
🇯🇵深喜毛織 | Cashmee
日本メーカーの異常なほどの品質管理は世界トップクラス
日本のカシミヤと言えばここ「深喜毛織」が手掛けるブランド”CASHMEE”。日本で唯一、国際カシミヤ・キャメルヘア工業会(CCMI)に加盟しており、品質検査の基準は世界最高水準です。
欧州ブランドのような派手さはありませんが、真面目に作られた高密度の生地は、1万円台で長く使える良いクオリティです。
| 全長 | 幅 | フリンジ |
| 180 | 33 | 8 |
「色/柄」の選び方
せっかくのカシミヤマフラーなので色柄選びも失敗したくありません。
私が長く使え、合わせやすいと思っている選び方です。
色➡︎メンズの三原色から
最初は基本色を強くオススメ
巻物はそれだけで特別感が出て目立つので最初はベーシックカラーでも十分です。
メンズの色合わせの基本を下記の記事で書いています。
メンズのアイテムはベーシックカラーの「グレー」「ネイビー」「ブラウン」のほぼ三色でできています。

無地もグレー、ネイビー、ブラウン(キャメル/ベージュ)あたりから揃えると合わせやすく、飽きません。
いつも着ている系統の色を選んでみてください。
➡メンズファッション色合わせ【基本の3色】プロの出した結論!
柄➡︎最初は王道の無地
無地はどんなコーディネートにも対応できる
チェックも➡︎基本色ベースだと使いやすい
チェックも「グレー」「ネイビー」「ブラウン」ベースを選ぶ
チェックが難しいと言われている理由が、色の数が多いのと、柄が目立つからです。
チェックを選ぶだけでアクセントになるので、さらにアクセントカラーを選ぶより、色は押さえた基本色が良いです。例えばグレーだけのチェックやブラウン系統だけのチェックということです。
チェック柄は伝統的な細かいチェックは古臭く見え、柄もゴチャゴチャ見えるので大柄をオススメします。
マフラー=タータンチェックなのはなぜ?
マフラーにチェックが多いのも理由があります。
マフラーの御三家のブランドはいづれもスコットランドのメーカーですが、タータンチェックが生まれたのもスコットランド。最初は地域柄として生まれ後に氏族の家紋的な役割でタータン柄が使われました。
正式なタータンチェックは柄名とともに登録さています。
そう言ったルーツからマフラーにチェック柄が採用されるのも必然で、世界的に広まりました。
チェック柄をコーディネートで上手く使うのは難しいですが、せっかくなのでそんなルーツを持つマフラーでチェック柄を取り入れてみてはどうでしょうか?
マフラーのサイズについて
マフラータイプ30cmVSストールタイプ70cm
マフラーのは大きく、スタンダードなマフラータイプと、リッチに巻けるストールタイプ二つあります。元々マフラーはスーツとコートの間に垂らすだけのタイプが主流で、25cm×140cmと細く短かったです。
現在はカジュアルでの着用で首回りにボリュームをもたすサイズで幅が広く長くなりました。
- スーツを着る人➡︎30cm前後のマフラータイプ
- カジュアルで巻く人➡︎70cm前後のストールタイプ
【長さについて】
現在のマフラーの標準は180cmと長くなっています。
以前、流行った複雑な「ピッティ巻き」なども180cmもあれば十分です。
なぜスコットランド?カシミヤマフラーの聖地
カシミヤ山羊の生息地は中国やモンゴルなのに、なぜ最高峰のブランドがスコットランドに集まるのか? 物理的にそこでしか作れない品質があるからです。
- 軟水質
- 湿った気候
- 歴史的利権
1. 「超軟水」という天然の柔軟剤
「超軟水」が最大の理由です。スコットランドの特定地域を流れる川の水は、ミネラル分をほとんど含みません。
- 洗浄効果: 原毛の洗浄や染色の段階で、不純物を洗い流せます。
- 仕上がり:軟水は天然の柔軟剤の役割を果たし、繊維をふっくらと仕上げることができます。
2. 糸を切らない「湿った気候」
カシミヤの繊維は非常に細く繊細で、乾燥していると製造中にプチプチと切れてしまいます。
- 湿度: スコットランドは湿度が高い地域。繊維に水分を与え、糸切れを防ぎながら、高密度に織り上げられます。
- 高密度: 湿度のおかげで、他国では切れるようなテンションをかけて織れるため、スコットランド製は「シッカリ丈夫」になります。
3. 大英帝国の「繊維利権」と技術
18〜19世紀、産業革命と大英帝国の貿易網により、アジアの貴重な原材料(カシミヤ、シルク、茶など)は最初にイギリスの港に集まりました。
- 先行者利益: どこよりも早く最高級の原毛を入手できたため、それを加工する技術(紡績、ウィービング)がスコットランドに蓄積されました。
- アザミ加工の定着: 仕上げに使うトゲトゲの植物「チーゼル(アザミ)」による起毛加工も、この地域の伝統技術です。
スコットランド製は「土地の水と空気で最高品質になる」
カシミヤマフラー人気ブランドまとめ
高い物なら、ブランド物やラグジュアリーブランドの物までいくらでもありますが、品質の最高峰ならこれら6つのメーカーは最有力候補です。ラグジュアリーブランドも物作りを依頼するメーカーで品質だけ最高のものを買いたいのならこちらをオススメします。
最高品質のカシミヤマフラーは、長持ちしますし、使っている間中ずっと気持ちよく暖かく過ごせます。
見た目も見るからに高級でシンプルでもコーディネートの格をあげてくれます。
ぜひこの記事を参考に、自分の気に入る特別な一本を見つけてみてください。
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